ヒューストン生活

2017年1月〜2019年1月まで、平成28年度3次隊でモザンビークにて理科教育を行いました。2019年3月〜上海で仕事をしています。

授業(2回目)と 私の上司

Ola.やすです。
今回は、今週、試験の採点の手伝いをしながらも2回目の授業を計画していたため、ご紹介します。


・・・結論から言うと…授業らしい授業はできませんでした。


生徒たちはテストが終わったことで、今週テストが返却してくることを首を長くして待っており、先生方は採点に忙しく、授業を行っている先生もいましたがテストの答え合わせのみしていました。…1コマ~4コマくらいまでは生徒も学校にいたのですが、5コマ目や6コマ目になると先生がいるかどうか、試験が返却されるか否か分かった時点で帰ってしまい、授業ができるような状況ではありませんでした・・・。


逆に良かったことは、授業の初回の時に、紙を生徒たちに配り、名前を書いてもらって、後で日本語の名前を書いて渡す企画をしていたので、この期間に返却しました。結果・・・予想以上に生徒たちが喜んでくれたことです。


☝日本語の名前を書いてあげた紙(8学年)です。生徒たちは筆記体で書いてくるので、解読するのが非常に苦労しました。多分1割か2割くらいは間違って解読してます…


モザンビークの生徒たちは外国語にたいして非常に興味が強い印象を受けます。


そして、実験の準備(10学年:電気の分野)をしました。


☝左)物理教科主任…私のカウンターパートであり、上司であり、良き相談相手です。非常に熱心・真面目な先生で尊敬しています。文化や言葉は違えど、仕事に対する熱意や振舞いで敬うべき態度は一緒ですね…私は上司(チーフ)から色々と教わっています。 右)電球はShop Liteという比較的有名なスーパーで安く大量に購入できました。…ただ、ソケ
ットを探すのが難しく、はんだごてで接着しまくりました。はんだ名人になりそうです。


☝10学年。静電気の振り子の実験。


5クラスほど実験授業(本来、チーフとは12クラスすべて行う計画をしていたのですが…)をしました。ただ、テスト終了期間の1週間ということもあり、参加したクラスも半分くらいの出席率だったり、開催しようとしたら、既に生徒たちが帰ってしまったり…テスト終了後の1週間は授業はやるべからずと学びました。


チーフは私の実験授業のサポートもしながらも、8クラス分のテストの採点作業と成績管理、そして生徒に試験の解説授業を行っていました。頭が下がります。


☝誰よりも早く出勤し、孤軍奮闘しているチーフ…陰ながら応援しています。


早くチーフの右腕になれるよう、ポルトガル語の習得に一層努力してまいります。


ではーAte Ja!(また次回!)

1学期のテスト

Ola.やすです。涼しくなってきたかか思いきや、本日の最高気温は38度とまたしても暑い今日この頃です。そして、本日学校の1学期が無事に終了しました。明日から1週間の休暇に入ります。


…最近は、料理のレパートリーも増えてきて、炊き込みご飯にはまってます。


☝左がトマトの炊き込みご飯。右が鶏肉とジャガイモとチーズを入れて炊き込みました・・・なかなかの美味でした


以前、同期隊員が言っていましたが、料理も一種の実験みたいなものですね。日々オリジナルメニューを研究中です。


さて、今回は先週まで学期末テストがあった為、モザンビークのテストについてご紹介したいと思います。


今学期(1学期)のテスト配分は次のようなものでした。


※8-10学年(フランス語は9学年から)
4月31日(金) ポルトガル語(90分)・歴史(60分)
4月3日(月) 英語(60分)・化学(60分)
4月4日(火)  地理(60分)・物理(60分)
4月5日(水)  数学(90分)・フランス語(60分)
4月4日(木)  生物(60分)・美術(90分) 
4月5日(金) 祝日「女性の日」の為、休み
  以上10科目(農学・道徳・体育はテスト無し)
  

☝試験をクラスごとで分けているところ(左)。科目によっては別途用紙で記入が義務付けられています(右)。…ちなみに右の解答用紙は一人の先生が採点する分(一クラス55人×8クラス)です。次の1週間で採点・返却・成績管理をします。…なかなかの量です。

全ての科目の試験を試験監督を手伝いましたが、消しゴムの貸し借り、おしゃぺり、チラ見など大分あり・・・中々、大変でした。計算の必要な数学などの試験では電卓の貸し借りが頻繁に行われ・・・これまた中々大変なものでした。


☝10学年のテスト(物理)。60分。右の( )は配点で全部で20点満点です。


☝美術のテスト。90分…試験監督をしたのですが、色鉛筆の貸し借りや他人のデッサンをのぞいたり…非常に賑やかな試験でした。最後の試験であった為、叱る気力も尽きてました。



試験終了の翌週には数学の試験の採点の手伝いをしました…が、あまりにも全体的に酷かったので、写真を撮りました・・・。ご参考までに。


☝8学年の数学試験(90分)
4クラスほどの採点を手伝いましたが平均点は5点前後…カンニングしたと思われる個所も多く、全く同様の数式(間違った数式)が立て続けに存在したり、答えはあっているのに途中の数式がぐちゃぐちゃだったり…。ちなみに私が見た限りの最高得点は20点中16点です。15点以上取れればかなり素晴らしいと評価されるような雰囲気でした。


…2学期は、希望制で数学の補修を行う予定です。


Ate Ja!(また次回!)



授業(初回)

Ola.やすです。先週は初授業を行ったので内容と感想をお伝えします。


初授業で行った内容は以下の通りです。


・日本について(日本の場所/日本で知っていること/日本語5つ)
・「速さ」って何?(次回行う実験の説明と問題提示)
・数学クイズ


まず、物理の授業以上にモザンビークの生徒たちは(モザンビーク人は)語学の習得に非常に興味があるように感じました。 


モザンビーク国内では生活言語は、地方によって十何種類とあり、(首都マプト近郊はシャンガナ語)、その上で公用語であるポルトガル語を学んでいます。(テレビのニュースや新聞・教科書はポルトガル語。一部年配の方はポルトガル語が分からない人もいるようで、週末の教会でのコミュニティではシャンガナ語とポルトガル語の二言語で話し合いや聖書の読み合わせがあります)


そして、学校では英語やフランス語を学習しており、また、中国人が多いためか中国語も時たましゃべります。(たまよく分からない中国語をモザンビーク人から話しかけられることもあります)…ということで、モザンビークでは2言語3言語話せるのは当たり前のようで、外国語に対する吸収は非常に速いと感じました。



・日本について(日本の場所/日本で知っていること/日本語5つ)


モザンビークの場所はみんな分かっていましたが、日本の場所はというと…正解率は非常に低かったです。イギリスを示したり、ロシアを示したり、インドを示したり…しまいにはグリーンランドが日本だと言ったり…多分、授業でやる機会がなかったのだろうと判断しました。後半は運試し的にあれだこれだとなっていたので・・・

☝A4の裏紙8枚を繋げて作りました。クレヨンが役に立ちました(クレヨンはモザンビークでも購入可です)


また、日本のことで何か知っていることはありますか?との声かけに、(個人的には日本の車や家電メーカーが数多く存在していたので、それらの会社の名前があがるかと期待していたのですが…)生徒はよく分かっていませんでした。


※実際に日本の中古車の割合は非常に多く7割~8割くらいの割合で日本車の中古車が走っています。同僚の先生の多くは日本の中古車をインターネットで買ったと…耳にします。


日本語は、大変よく学んでくれました。生徒が口をそろえて日本語の挨拶を元気にしてくれると…とても気持ちいいものです。

☝ポルトガル語→日本語。非常に興味深そうに学んでくれました。



・「速さ」って何?(次回行う実験の説明と問題提示)


私の仕事は物理の実験を行う事なので、現在8学年で学んでいる「速さ」についての実験をしたく以下の様な問題提示をしました。


Qual é mais rapid? A ou B? (どっちが速い?AかB)


板書で書くとこんなイメージです。

AとBどっちが速い?
それぞれの速さはどのように求められるか?
速さを求めるためにどのような実験を行えばよいか?


実験で行うには、バネ…ではなく、ゴムをつなぎ合わせたものか、ゴムひもを使おうと思っています。…ちゃんと興味を持って速さを求める計算を生徒たちがしてくれるかどうか…ちょっと不安です。



・数学クイズ


最後にちょっとしたパズルを出しました。日本では有名なクイズ(?)ですね。
…ここ一番に盛り上がりました。


ルール
9つの点が存在
4本の線を引くことができる
全ての点を通らなければならない
但し、線は直線でなければならない
また、線は連続していなければならない


4つくらい不正解の例題を出してあげるとその後、生徒たちの問題に対する理解も早かったと思います。

☝(A) 直線〇/連続した線〇/4本線〇/全点が接する× → 不正解
 (B) 直線〇/連続した線×/4本線〇/全点が接する〇 → 不正解
 (C) 直線×/連続した線〇/4本線〇/全点が接する〇 → 不正解
 (D) 直線〇/連続した線〇/4本線×/全点が接する〇 → 不正解


☝数学クイズを解いているところ。皆一生懸命に考えてくれました。


「日本の生徒達もあまり解けない」「解けたら君たちは天才だ!」と伝えて問題提示すると…予想以上に盛り上がりました。そして、500人以上の生徒(8学年生)へこの問題を提示したのですが…まだだれ一人として答えを導き出せていません。解答は次回の授業で行う予定です。


この系統のクイズは世界共通で盛り上がるものかもしれませんね。ではまた次回に。Ate Ja!

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